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第 47 回2017年4月14日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (7):漢字語の理解⑤- (執筆者:奎星)

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■ 最も重要な置き換え規則③:母音の対応②
今回は、前回に引き続き、母音の最も重要な置き換え規則のうち、残りの3つについて見てみましょう。前回同様、例は初声や終声も最も重要な置き換え規則に当てはまるものだけを挙げていますので、これらの規則についてもしっかり復習しながら読み進めていただければと思います。

④ ㅓ, ㅕ : 終声がある場合 エ
韓国・朝鮮語の漢字音の母音ㅓ, ㅕは、注意すべきです。日本語で考えると「オ」に置き換わると誤解してしまいそうですが、ひとまず「エ」に置き換えられる、と覚えておきましょう。ただし、これは以下の例に見るように、すべて終声がある場合の話です。終声とひとかたまりで、「エン、エキ、エツ、エイ…」のように置き換わると覚えましょう。

• エン: 健(건 ケン)、検(검 ケン)、憲(헌 ケン)、年(년(연) ネン)、念(념(염) ネン)、連(련(연) レン)、面(면 メン)
• エキ: 歴(력(역) レキ)、石(석 セキ)、籍(적 セキ)、戚(척 セキ)、駅(역 エキ)
• エツ: 傑(걸 ケツ)、欠(결 ケツ)、血(혈 ケツ)、列(렬(열) レツ)、滅(멸 メツ)、別(별 ベツ)、説(설 セツ)、節(절 セツ)、閲(열 エツ)
• エイ①: 警(경 ケイ)、形(형 ケイ)、令(령(영) レイ)、名(명 メイ)、兵(병 ヘイ)、省(성 セイ)、精(정 セイ)、映(영 エイ)
• エイ②: 掲(게 ケイ)、計(계 ケイ)、恵(혜 ケイ)、例(례(예) レイ)、閉(폐★페 ヘイ)、制(제 セイ)、鋭(예 エイ)

終声がㅂの場合も、いったんは「えふ」と置き換え、字音仮名遣いを現代の仮名遣いに置き換えられて、「えふ>ヨウ」とすればOKです。「てふてふ(蝶蝶)」が「チョウチョウ」となる、あれですね。

• えふ>ヨウ: 怯(겁 けふ>キョウ)、協(협 けふ>キョウ)、猟(렵(엽) れふ>リョウ)、渉(섭 せふ>ショウ)、牒(첩 てふ>チョウ)、葉(엽 えふ>ヨウ)

ㅓの前に/w/が付いたㅝも、日本語では「エ」になります。日本語にも以前は、/we/を記すためのワ行の「ゑ、ヱ」という字がありましたが、今ではすべて「え、エ」で記しますので、ㅝは「エ」になると考えれば大丈夫です。
• ゑん>エン: 権(권 ケン)、円(원 ゑん>エン)
• ゑつ>エツ: 蹶(궐 ケツ)、越(월 ゑつ>エツ)

⑤ ㅗ : オ (ウ)
韓国・朝鮮語の漢字音の母音ㅗは、ひとまず「オ」に置き換わると覚えましょう。
• 古(고 コ)、婚(혼 コン)、都(도 [...]

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第 46 回2017年3月1日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (6):漢字語の理解④- (執筆者:奎星)

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■ 最も重要な置き換え規則③:母音の対応①
これまで、「最も重要な置き換え規則」として初声と終声の置き換え規則について見てきました。残すは母音ですね。
ではさっそく母音の置き換え規則のうち、最も重要なものから見ていくことにします。ただし、ここで注意していただきたいのは、これまでもそうでしたが、「最も重要な置き換え規則」としている点です。「最も重要」としているのは、この規則には当てはまらず、また他の規則を適用しなければいけない場合があるからです。初声や終声もさることながら、特に母音は、これからお話しする規則に当てはまらないものも多く、実は最も複雑な様相を呈しています。
しかし、決して怖気づかないでください。まずは今からお話しする「最も重要な置き換え規則」を覚えて、慣れてきてから次に重要な置き換え規則を覚える、といった具合に、焦らずゆっくり進めていきましょう。
韓国・朝鮮語の漢字音の母音は、まず次のような置き換え規則で日本語の漢字音の母音に置き換えることができます。

 ㅏ  → ア
 ㅣ, ㅢ  → イ
 ㅜ  → ウ
 ㅓ, ㅕ  → 終声がある場合:エ
 ㅗ  → オ (ウ)
 ㅚ  → ワイ

「ㅡ」など韓国・朝鮮語の漢字音で実際に使われているにもかかわらずここに無い母音は、また別の機会にお話しすることにして、まずは上に挙げた置き換え規則について、二回に分けて順を追って見ていくことにしましょう。なお、例は初声や終声の最も重要な置き換え規則に当てはまるものだけを挙げてあります。前回までにお話ししたこれらの規則についても、復習しながら読み進めて頂ければと思います。

① ㅏ : ア
韓国・朝鮮語の漢字音の母音「ㅏ」は、日本語の漢字音で「ア」に置き換えられます。

亜(ア)、加(カ)、学(학 ガク)、難(난 ナン)、覧(らむ>ラン)、脱(탈 ダツ)、材(재 ザイ)

韓国・朝鮮語の漢字音の母音「ㅑ」や「ㅘ」なども、まずは「ㅏ : ア」に置き換え、残りの半母音を見て、/y/なら「ヤ」、/w/なら「わ」に置き換えます。このうち「わ」は字音仮名づかいで言う「わ」で、現代仮名づかいでは「ア」となります。難しければ、/w/を無視して、「ㅘ=ア」と考えても構いません。

ㅑ:ヤ - 野(야 ヤ) ㅘ:わ>ア - 関(관 くゎん>カン)

ちなみに、次のような場合も字音仮名づかいでは「あ」や「や」、「わ」であるもので、現代仮名づかいでは「あう>オウ」、「あふ>オウ」、「やう>ヨウ」、「わう>オウ」のようになります。

あう>オウ :双(쌍 さう>ソウ)   あふ>オウ :答(답 たふ>トウ)
やう>ヨウ :陽(양 やう>ヨウ)   わう>オウ :王(왕 わう>オウ)

ただし、字音仮名づかいでは「すゎ」などありません。次のように「ㅈ」に「ㅘ」が続く場合は、/w/は無視してそのまま「ア」に置き換えればOKです。

左(좌 サ)、座(좌 ザ)

② ㅣ, ㅢ : イ
韓国・朝鮮語の漢字音の母音「ㅣ」ならびに「ㅢ」は、日本語の漢字音で「イ」に置き換えられます。ちなみに、「ㅢ」が用いられるのは、의もしくは희という漢字音しかなく、의であれば「イ」、희であれば「キ」に置き換えます。

気(기 キ)、林(림 りむ>りん)、新(신 シン)、密(밀 ミツ)、秘(비 ヒ)
医(의 イ)、希(희 キ)

ちなみに、次のような場合も、字音仮名遣いでは「イ : ㅣ」ですね。

十(십 じふ>ジュウ)、集(집 しふ>シュウ)

また、「ㅟ」も、日本語では「イ」に置き換わります。「ㅟ」は正確には「wi」で、日本語にも以前はこれを示すためのワ行の「ゐ ヰ」という字がありましたが、今ではすべて「い イ」で書きます。

  偉(위 イ)、貴(귀 キ)、揮(휘 キ)

③ ㅜ  : ウ
韓国・朝鮮語の漢字音の母音「ㅜ」は、日本語の漢字音で「ウ」になったり、「オ」になったり(それ以外が対応することもあります)と幾分複雑ですが、ひとまず「ㅜ」は「ウ」に置き換える、と覚えることにしましょう。

屈(굴 クツ)、訓(훈 クン)、紛(분 フン)、宇(우 ウ)

ここまで、母音の「最も重要な置き換え規則」を三つほど見てきました。残りの三つは、また次回。
最初にお話したように、母音の置き換え規則は幾分複雑ですが、まずは「最も重要な置き換え規則」を覚えて、慣れてきてから次に重要な置き換え規則を覚える、といった具合に、焦らずゆっくり進めていきましょう。

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第 45 回2017年2月3日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (5):漢字語の理解③- (執筆者:奎星)

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■ 最も重要な置き換え規則②:終声(音節の最後に来る子音)の対応②
今回は、前回お話しした終声の置き換え規則を、一つずつ順を追って確認してみましょう。
初声の置き換え規則も確認できるよう、初声ごとに例を挙げていきたいと思います。
母音は原則、「ㅏ=ア」となるものを選んでいますが、該当する漢字がなかったり、日本語の清濁に当てはまるものがなかったりする場合は、「ㅣ=イ」になるものなどを挙げてあります。

① -ㅁ、 -ㄴ : -ン
‘ハングル’の漢字音の-ㅁと-ㄴは、共に日本語の「-ン」に置き換えられます。

日本語でも、字音仮名遣いでは、「-む」と「-ん」の区別があり(例えば、「山」は「サン」、「南」は「なむ>ナン」)、‘ハングル’の漢字音で-ㅁと発音されるもの(「南」は남)は「-む」、-ㄴと発音されるもの(「山」は산)は「-ん」が対応していましたが、日本語で「-む」も「-ん」も共に「-ン」になったので、このような対応関係ができあがりました。
ここで注目すべきポイントは、‘ハングル’の漢字音で-ㅇとなるものは、日本語では「-ン」にならないということ。この点については④で確認しましょう。

② -ㄹ : -ツ (-チ)
‘ハングル’の漢字音の-ㄹは、日本語の「-ツ」に置き換えられます。

日本語で「-チ」となるのは、例えば「일 一(イチ)、칠 七(シチ)、팔 八(ハチ)」などがあります。ちなみにこれらの音読みは、呉音と呼ばれるものなのですが、呉音などの音読みの種類については、また別の機会に確認しましょう。

③ -ㄱ : -ク (-キ)
‘ハングル’の漢字音の-ㄱは、日本語の「-ク」に置き換えられます。

日本語で「-キ」となるのは、例えば表中の「激(격 ゲキ)」や、「歴(력 レキ)、席(석 セキ)」のように、主に前の母音が「エ」である場合です。ただし、「式(식 シキ)、識(식 シキ)」のように、「イ」の後ろでも「ク」ではなく「キ」となることがあります。

④ -ㅇ : -ウ (-イ)
日本語母語話者には-ㅁ、-ㄴとともに撥音の「ン」のように聞こえる-ㅇですが、‘ハングル’の漢字音の-ㅇは、日本語の「-ウ」に置き換えられます。

‘ハングル’の漢字音を見ると、母音がㅏだったりㅗだったりしますね(ㅐなどはとりあえず置いといて)。このうちㅏであるものは、字音仮名遣いで「あう>オウ」となるもの(例えば、「抗」は「かう>コウ」)で、日本語でも本来「あ」であったと考えられるものです。この点については、母音の置き換え規則を見る際に、改めて見ることにしましょう。
日本語で「-イ」となるのは、例えば表中の「英(영 エイ)、坪(평 ヘイ)」や、「軽(경 ケイ)、寧(녕 ネイ)、丁(정 テイ)」のように、前の母音が日本語で「エ」である場合です。

⑤ -ㅂ : -ふ>ウ
‘ハングル’の漢字音の-ㅂは、-ㅇと同じく日本語の「-ウ」に置き換えられます。これは、日本語の字音仮名遣いで例えば「蝶」を「てふ」と書いていたのが、現代仮名遣いでは「チョウ」と書かれるようになった結果によるものです。ですので、例えば「甲(갑)」などは、ひとまず、初声や母音の置き換え規則なども考慮して「かふ」と置き換え、「かふ」だから現代では「コウ」だな、といった感じで置き換えればOKです。

⑥ -ㅣ : -イ
前回も少しお話ししたように‘ハングル’の漢字音で、文字で書いた場合に「ㅣ」を含むもの、すなわち「ㅐ、ㅔ、ㅖ、ㅙ、ㅚ、ㅟ」などの「ㅣ」は終声と同じように考えて置き換えます(ただし、「ㅢ」の「ㅣ」は別)。例えば、「ㅐ」は「ㅏ + ㅣ」で「アイ」と考えます。

ただし、上のように考えるのは、あくまで‘ハングル’の漢字音で本当の終声がない場合で、「白(백 ハク)」のように終声がある場合、「-ㄱ」が終声で、「ㅐ」は日本語で一つの母音に置き換えられます。

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第 44 回2017年1月6日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (4):漢字語の理解②- (執筆者:奎星)

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■ 最も重要な置き換え規則②:終声(音節の最後に来る子音)の対応①
前回は子音の中でも、音節の頭に来る子音、つまり初声の置き換え規則について見ましたが、今回は終声、すなわち音節の最後に来る子音の置き換え規則について見てみましょう。
終声の置き換え規則を考えるにあたってまず重要になって来るのは、韓国・朝鮮語の漢字音と日本語の漢字音の子音や母音の捉え方です。ですので、今回は、韓国・朝鮮語の漢字音と日本語の漢字音の子音や母音の捉え方について、まず確認したいと思います。

上に見るように、韓国・朝鮮語の漢字音では一文字で書かれるものが、日本語の漢字音では二文字にまたがっています。日本語の漢字音で、この後ろに来る文字のところが、韓国・朝鮮語の漢字音の終声に当たるんですね。
上の例のように、撥音「ン」ですと、当たり前のように思われるかも知れませんが、この後ろに来る文字には、次のようにいくつかのバリエーションがあります。まずは日本語で「ク」や「ツ」のように「子音+母音」が対応する例から。

次に見るように、日本語では母音だけが対応する場合もあります。

これと関連して、次のように、現代語の観点からはハングルには終声がない場合でも、文字の後ろの「ㅣ」を終声のように考えて置き換えることがあります。この点については母音の置き換え規則を見る際にさらに詳しく見ますので、ここでは確認程度にとどめておきたいと思います。

では、上のような問題を踏まえて、終声の置き換え規則を見てみましょう。終声の置き換え規則は、最もシンプルで、例外も少ないので、頑張って覚えてみてください。

いかがですか? 初声の場合よりシンプルですよね?
また、上の対応関係からも明らかなように、韓国・朝鮮語の漢字音で、終声はパッチムとして書かれる「ㅁㄴㄹㄱㅇㅂ」の6つと「ㅣ」しかありません。現代語の終声で言う「ㄷ」は漢字音にはありませんし、その他パッチムとして使われている「ㅅㅈㅊ…」などの子音字も、漢字音では用いられません。
次回、この終声の置き換え規則について、具体的な例とともに詳しくみていくことにしましょう。

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第 43 回2016年12月1日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (3):漢字語の理解①- (執筆者:奎星)

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韓国・朝鮮語と日本語の漢字音の対応関係と言った場合、大きく、

① 韓国・朝鮮語の漢字音を日本語の漢字音に変える場合と、
② 日本語の漢字音を韓国・朝鮮語の漢字音に変える場合

の二つがあります。
今回からしばらくは、このうち、①、つまり、「韓国・朝鮮語の漢字音を基準に、日本語ではどのような漢字音が対応するのか」という問題について考えてみましょう。なぜかって? 韓国・朝鮮語の漢字音を日本語の漢字音に直すということは、理解力アップにつながる問題です。言語を学ぶ上でまずは理解から、というのが王道だと考え、まずは①から見ていきましょう。いまひとつは、どちらかというと、①が②よりもシンプルだからです。まずは①を学ぶ過程に漢字の韓国・朝鮮語の読みに慣れておけば、②をもっと楽に考えられるはずです。
では、いよいよ韓国・朝鮮語の漢字音に対して、どのような場合にどのような日本語の漢字音が対応するのかについて順を追って見ていきましょう。

■ 最も重要な置き換え規則①:初声(音節の頭に来る子音)の対応
가のㄱ、나のㄴのように、音節の頭に来る子音を「初声」と言うのはご存知かと思います。ちなみに、아は文字の上ではㅇがありますが、初声はないことになります。
まずはこの初声が日本語の漢字音では何に対応するかを見てみましょう。これからは、韓国・朝鮮語の漢字音を日本語の漢字音に置き換える際の規則という意味で「置き換え規則」と呼ぶことにします。
韓国・朝鮮語の漢字音の初声は、まず次のような置き換え規則で日本語の漢字音の最初の子音に置き換えることができます。

• ㄱ (ㅋ ㄲ) → カ行、ガ行
• ㅎ → カ行、ガ行
• ㄴ → ナ行
• ㄷ ㅌ → タ行、ダ行
• ㄹ → ラ行
• ㅁ → マ行
• ㅂ ㅍ → ハ行、バ行
• ㅅ (ㅆ) → サ行、ザ行
• ㅈ ㅊ → サ行、ザ行
• なし〈ㅇ〉 → ア行、ヤ行、ワ行

いかがですか? これならひとまず覚えられそうな気がしませんか?
上の置き換え規則を見ると明らかなように、韓国・朝鮮語では、例えば「か」と「が」のような清濁の区別がありませんので、韓国・朝鮮語のㄱに対して、日本語ではカ行が対応したりガ行が対応したりしていますね。逆に韓国・朝鮮語には、日本語にはない平音(ㄱ)、激音(ㅋ)、濃音(ㄲ)の区別がありますので、それらがひとまとまりで日本語の音に対応しています。
この際、韓国・朝鮮語の平音ならば日本語の濁音が対応するだとか、激音ならば清音が対応するだとかあればいいのですか、残念ながらそうはいきません。なので、いったんは日本語の清音に置き換えてみて、文脈上ぴったりな漢字に行きつかなければ濁音にしてみる、といった感じで置き換えていきましょう。ただ、激音のㅌだと日本語で清音のタ行が対応することが多いとか、同じく激音のㅍだと清音のハ行が対応することが多い、などの傾向は見られます。
それでは具体的な漢字を例に、この置き換え規則を表にまとめてみましょう。

さて、表を見ると、ㅋやㄲ、そしてㅆを( )で囲んであるのが分かるかと思います。これは、これらの初声が現在の韓国・朝鮮語の漢字音でほとんど用いられないということです。次の表をご覧ください。

ㅋやㄲで始まる漢字はそれぞれ1字のみ、そしてㅆで始まるのは2つしかありません。
次に、表のㄹをご覧ください。例の韓国・朝鮮語の漢字音のところに、「라(나)」と書いてあります。これは、韓国・朝鮮語の漢字音は本来라ですが、韓国の現行の正書法では「頭音規則」が適用され、나と読み書きされることがあるという意味です。この「頭音規則」についてはまた別の機会に見ることにしましょう。
最後の行にある「わう>オウ」というのは、前回お話しした字音仮名遣いで「わう」と書かれ、現在では「オウ」と読み書きされている、という意味です。
はじめにも確認したように、ㅇは初声がないということを意味するので、母音のところで見てもいいのですが、日本語ではヤ行や、前回お話しした字音仮名遣いで言う「わ行」(わゐうゑを)が対応したりして、日本語の漢字音では子音があるようにも捉えられますので、一応ここでも確認しておきましょう。(詳しくは、母音の置き換え規則を見る時など、必要に応じて確認することにします。)
ここまで、韓国・朝鮮語の漢字音の初声の置き換え規則の中で、最も重要だと思われるものを見てきました。
規則を学んだので、いざ実践、といきたいところですが、母音の置き換え規則まで学んだ方がより実践的ですので、はやる気持ちはおさえて、まずはこの規則だけをしっかり覚えてください。

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第 42 回2016年11月8日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと? -漢字語編 (2):漢字音の理解①- (執筆者:奎星)

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前回、‘ハングル’には漢字語が多い、その中には日本語の漢字語と共通する単語がかなりあるということをお話ししました。そして、‘ハングル’の漢字音と日本語の漢字音(音読み)の間には様々な対応関係があるので、それを覚えると語彙の理解や使用において有益だというお話をしました。ご自身が得意とする言語、日本語の力をフル活用することが韓国・朝鮮語の語彙力アップに直結するということでしたよね。
さて、いざスタートといきたいところですが、その前に。長いドライブに出る場合、普段使っている車でも整備が大切なように、普段何気なく使っている日本語を一緒に見つめ直してみましょうか。

■ 「埼」を「さい」と読むとき、これは音読み?訓読み?
両言語に対応関係が見られるのは、これらの「音」が共に、古い時代の中国の漢字音に端を発しているからでしたよね。ここで重要なのは、日本語の場合、それはあくまでも「音読み」の話であって、「訓読み」はまったくの無関係だということ。音読みで「カ」と読む「加」という漢字の「くわ(える)」という訓読みは、音読みとともに入って来た漢字に、日本古来のことば(大和言葉)をあてがったもの。本来の漢字の音とは無関係です。
そんなの知ってる!とお叱りを受けるかも知れませんが、ここであえてこの話をするのは、普段何気なく使っている漢字の読みの中には、音読みなのか訓読みなのか瞬時に分からないものが結構あるからです。
ではここで問題です。次のうち音読みはどれでしょう?

埼(サイ)、夕(ユウ)、谷(ヤ)、駅(エキ)

ん?と悩んだ方もいらっしゃるのではないでしょうか? 正解は「駅(エキ)」だけです。悩むのも当然、「サイ」は「歳、再…」、「ユウ」は「有、優…」のように音読みがいくらでもあり得る音です。また、「谷」には「たに」というれっきとした訓読みがあるので、それ以外は音読みだろうと考えてもおかしくありません。一方、「駅」は、カタカナの「エキ」よりは、ひらがなの「えき」を目にすることが多いこともあり、訓読みだと勘違いしてもおかしくありません。ちなみに「夕」は「セキ」、「谷」は「コク」が音読みですよね。韓国・朝鮮語でも「夕(セキ) 석」、「駅(エキ) 역」、「谷(コク) 곡」となり、対応している感じが見て取れます。
ではもう一つ、次の漢字の音読みは何でしょう?

扱、咲、届、芝

なかなか難しいですよね。日本語では音読みで用いることがほとんどない漢字です。ですが、中国から流れてきた漢字であれば(※「峠、辻」のように日本で作られた漢字でなければ)、「扱(キュウ) 급」、「咲(ショウ) 소」、「届(カイ) 계」、「芝(シ) 지」といった具合に、音読みがあります。
自分が持っている力を活用できると言っておきながら、こんなの詐欺まがいだ!という感想もあるかも知れません。もちろん、すでに知っている知識だけでも十分にためになります。ただ、せっかくの可能性ですから、より正確な知識があれば、その可能性を最大限に活かせると思います。なので、この機会に、‘ハングル’のレベルアップのためにも、日本語について見つめ直してみてはいかがでしょうか。 日常で目にする漢字について、知っている読み方が音訓のどちらか判断に迷うもの、音読みが何かが分からないものがあれば、是非辞書などで確認してみてください。

■ 「てふてふ」で「ちょうちょう」…字音仮名遣い
皆さん、「歴史的仮名遣い」ということばを耳に(目に)したことがあるかと思います。「言わない、言います、言う、言えば、言おう」を「言はない、言ひます、言ふ、言へば、言はう」と書いたり、「でしょうか」を「でせうか」と書いたりしたあれです。なんだか中高時代の古文の授業で見聞きしたような…と思われた方も多いのではないでしょうか。このような表記を「歴史的仮名遣い」と言います。
この歴史的仮名遣いと似たようなものに、「字音仮名遣い」というものがあります。歴史的仮名遣いは厳密に言うと和語(大和言葉)の仮名遣いを言い、漢語の場合、漢字一つ一つを昔(漢字が入って来た頃)の人が、当時入って来た本来の漢字音を仮名でうまく書き分けたとしたらこう書かれただろうとする考え方に基づき、江戸時代に「字音仮名遣ひ」が定められました。「てふてふ」と書いて「ちょうちょう」と読むと習ったことがあると思いますが、「蝶(チョウ)」という漢字の音を字音仮名遣いで書くと「てふ」なんですね。
例えば今では共に「イ」と読む「以」と「位」ですが、字音仮名遣いで書くと「位」は「ゐ」となります。「応」は「おう」ですが、「央」は「あう」と書きます。「干」は「かん」ですが、「関」は「くゎん」です。また、「公」は「こう」、「硬」は「かう」、「甲」は「かふ」となります。
ここでこのような話をするということは、もちろん韓国・朝鮮語の漢字音を日本語の漢字音に置き換える時に便利だからです。次の表を見てください。

面白いことに、現代仮名遣いで考えると、日本語で同じ漢字音なのに、韓国・朝鮮語では母音や終声が異なっているように見えますが、実は字音仮名遣いで考えてみると、日本語でも違う音なんです。
日本語の漢字音は、時の流れとともにどんどん変化し、極めて単純化されています。一方、‘ハングル’読みでは、漢字が入って来た当時の音が、そのまま受け継がれていると言ってもいいくらいです。이(以)は「イ」、위(位)は「うぃ>ゐ>イ」、간(干)は「カン」、관(関)は「くゎん>カン」、공(公)は「コウ」、갑(甲)は「かふ>コウ」という風に、韓国・朝鮮語の漢字音をいったんは、次回からお話しする「置き換え規則」に則って、聞こえた(見た)まま日本語に置き換えてみて、そこから字音仮名遣いをなんとなく考えながら置き換えてみると、日本語の漢字音にたどり着けることが多々あります。
とは言うものの、字音仮名遣いなんて覚えてられない!と言いたくなりますよね。もちろん、字音仮名遣いをマスターするのに時間を費やすことで、目的の韓国・朝鮮語の語彙力アップに費やす時間がなくなるなど、本末転倒です。このコラムでは、あくまでも韓国・朝鮮語の漢字音と日本語の漢字音の対応関係を考え、韓国・朝鮮語の語彙力アップに供すると思われる点に限って適宜お話しすることにします。
ただ、日本語の漢字音に字音仮名遣いというものがあり、現在では同じ音読みと思っているものの中にも実は互いに異なるいくつかのものがあり得るということだけは念頭に置いておいてください。また、この字音仮名遣いを知ることは、日本語の漢字音を韓国・朝鮮語の漢字音に置き換える上で、つまり韓国・朝鮮語の使用語彙を増やす上で非常に有益ですので、このコラムで「この漢字の字音仮名遣いはこう」という話をする際は、是非その漢字については字音仮名遣いでの音も頭の片隅に置いて頂ければ、と思います。

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第 41 回2016年10月3日

Q.単語をがむしゃらに暗記する必要はないってどういうこと?-漢字語編 (1)- (執筆者:奎星)

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 外国語をマスターする上で基本となるのは語彙と文法。それは、韓国・朝鮮語をマスターする上でも同じです。個人的には、どちらかというと文法より語彙の方が大事ではないかと思います。 文法が多少不自然でも、‘ハングル’の語順に合わせて単語を並べさえすれば、大体の意味は通じます。 また、‘ハングル’の語順は大筋で日本語と同じですから、日本語の文章と同じ感覚で、韓国語の単語を並べればいいということになります。理解する上でも、文法だけ分かっていても、何が書かれているのかチンプンカンプンですが、単語を理解できれば、少なくとも何の話かは理解できます。
 しかし、単語が大事とはいえ、膨大な数の単語をマスターするのはそう簡単なことではないですよね。何千とある単語リストを前に、1日に10個ずつ、1週間で70個、月に…と何度目標を新たにしても途中で挫折するといった経験、学習者の方は多かれ少なかれあるのではないでしょうか。
 せっかく覚えた10個の単語を、翌週になって振り返ってみると忘れていたり。
 そこで、提案です。単語をがむしゃらに暗記しようとするのをやめれば、もう少し光が見えてくるはず。
 がむしゃらに暗記しようとしない⁈ では、どうしたらいいの?…と思った方、そのためには自分が得意とする言語、そう「日本語の力」をフルに活用すればいいのです。これから、何回かに分けて、韓国語の単語を使いこなす上で、元々知っている日本語の力をフル活用する方法について述べてみようと思います。

■‘ハングル’の漢字語と日本語の漢語
 ‘ハングル’に、日本語の漢語に相当する、漢字語があるということは、ご存知の方も多いかと思います。
 漢字語は、中国をはじめとする漢字語圏から輸入されたことばや、朝鮮半島で漢字に基づいて作られたことばを言います。たとえば、「일(一)」、「학교(学校)」のように漢字で書き表すことのできることばがこれに当たります。当協会の『トウミ』に載っている語彙リストを見ると、「漢字・発音」のところに漢字が入っている単語が、漢字語もしくはこれに準ずる語です。結構ありますよね。
 一説によると、韓国・朝鮮語の単語のうち、なんと70%がこの漢字語だそうです。普段目にするものの多くはハングルで書かれているでしょうし、耳にするものに文字はありませんから、気付きにくいかもしれませんが、結構な数にのぼります。5級の単語に限って見ても、「가족(家族)、감사하다[(感謝–)」など482項目中173個が漢字語もしくはこれに準ずる語です。
 この漢字語、先に「漢字語圏から輸入された」と言いましたが、日本もれっきとした「輸出国」です。韓国で、普段使う漢字語の中には、日本から輸出されたことばが少なくありません。「은행(銀行)」、「전화(電話)」、「야구(野球)」といった身近なものから、「문화(文化)」、「민족(民族)」、「종교(宗教)」、「문학(文学)」、「과학(科学)」など、ややレベルが高そうに見える単語まで、枚挙にいとまがありません。これらの単語は、多くの場合日本語のそれと意味が同じです。英語で「bank、telephone、baseball、culture…」などと覚える労力に比べるとすごく楽そうですよね。

■韓国・朝鮮語の漢字音
 そして、嬉しいことに、韓国・朝鮮語では、原則漢字一字に対して一つの読み(音)で決まっていることが多いのです。従って、漢字の音さえ覚えてしまえば、いっきに語彙力アップにつながります。次の例を見てみましょう。

 漢字の「会」は「회」、「社」は「사」…という風に音が決まっています。「生」という字に、日本語では「セイ、ショウ、い(きる)、う(む)、は(える)、なま、き」などいくつも読み方があることからすれば、日本語を学ぶ韓国人に比べても、すごく恵まれている状況だと思いませんか?
 では、「会・社・員」という漢字を用いて、別の単語を日本語で作ってみましょう。いくつできましたか? 正解は、「会社」、「社員」、「会員」、そして「社会」。これらの単語を韓国・朝鮮語ではなんと言うでしょうか? そう、正解は、「회사」、「사원」、「회원」、「사회」。「회사원」という一つの語を覚えただけで、なんと4つもプラスで習得できました。これだと、こんな単語を2つ覚えるだけで、1日に憶える単語のノルマ10個は達成できちゃいますね。
 ‘ハングル’では原則「漢字一字に一つの読み(音)が決まっている」と言いましたが、この音は日本語で言うところの「音読み」に相当します。先の「生」を例にとってみると日本語で「セイ・ショウ」と読むのに対して、韓国・朝鮮語では「생(학생の생)」と読むといった感じです。「会(カイ)」が「회」、「社(シャ)」が「사」、「員(イン)」が「원」に対応しています。
 「社(シャ)」が「사」なんて、なんとなく似てますよね。それもそのはず、日本語でも‘ハングル’でも、この音のルーツは、はるか昔の中国の漢字音。祖先が同じですから似ていて当然です。この音が日本や朝鮮半島に入って以降、とてつもなく長い歳月が流れていますが、いまだ様々な対応を見出すことができます。いままで、これほどに漢字語についてあれこれ述べてきたもう一つの大きな理由がここにあります。この対応関係のいくつかだけマスターしても、語彙力アップに直結することでしょう。
 このコラムでは、これからしばらく、この対応関係を見ていきたいと思います。

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第 40 回2016年9月5日

Q. 日本語では共に「持つ」と訳せる가지다と들다、どう違うの? (執筆者:奎星)

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가지다も들다も、韓日辞典などを引くと、共に「持つ」という対訳が載っています。実際次の例文を見ると、2つとも「持つ」と訳せるので、この2つを同じものとして誤解してしまいそうです。

가방을 {가지고 / 들고} 갑니다. カバンを持って行きます。

しかしながら、この2つは似たような場面で使え、日本語ではたまたま「持つ」という対訳が対応するだけで、同じ意味を表すわけではありません。2つの意味を簡単にまとめると次のようになります。

가지다 物を所持していたり所有している
들다 物を物理的に手に持っていたり、持ち上げたりする

このような違いがあるため、2つのうちいずれかしか使えない場合が多々あります。
(「*印」は、その語は使えないということを表します。)

イ) お金少し持ってます? 돈 좀 { 가지고 / *들고 } 있어요?
ロ) 若い時から自分の家を持っています。 젊었을 때부터 자기 집을 { 가지고 / *들고 } 있어요.
ハ) あきらめずに希望を持って下さい。 포기하지 말고 희망을 { 가지세요 / *드세요}.
ニ) いつからその人と関係を持っているんですか?
언제부터 그 사람과 관계를 { 가지고 / *들고 } 있어요?

가지다は「物理的に手に持っている」かどうかではなく、「所持・所有している」ことを表すので、上の例文イ)やロ)のように、「所持・所有」について言う場合には、가지다だけが使えます。
また가지다は、「所持・所有している」ことを表す事から、物理的な物ではなく、ハ)の希望(「心に抱く」意味での「持つ」)やニ)の関係(「結ぶ、保つ」意味での「持つ」)などにも使います。

次に、들다だけが使える例を見てみましょう。

ホ) 荷物が重いですね。一緒に持って下さい。 짐이 무겁네요. 같이 좀 { 들어 / *가져 } 주세요.
ヘ) 聞きたい事があれば手を挙げて下さい。 물어 볼 것이 있으면 손을 { 드세요 / *가지세요}.

들다は「所持・所有している」ことを表すのではなく、「物理的に手に持っている」かどうかを言っているので、ホ)の例のように「抱える」意味での「持つ」の意味では들다を用います。
また들다は、「持ち上げる」という意味も表すので、へ)の例のように「掲げる・挙げる」という意味でも들다を用います。
가지다と들다にはこのような意味の違いがあるため、一見同じことを述べているような場合でも、それが伝えるニュアンスは互いに異なります。

ト) 뭘 { 가지고 [...]

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第 39 回2016年8月1日

Q. 하고(用言に-고が付いた形)と해서(用言に-아서/어서が付いた形)、どう使い分ければいいですか? (執筆者:奎星)

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日本語では多くの場合「~して」と訳せてしまう하고(用言に-고が付いた形)と해서(用言に-아서/어서が付いた形)。初級の段階はもちろん、中級・上級とレベルアップしても、この2つを正確に使い分ける事は難しい問題です。
ですが、決してあきらめなくとも大丈夫です。まず初中級段階では、ざっくり次のようなパターン分けで覚えてしまいましょう。

① 前の内容が後ろの内容の原因や理由を表す場合

例:時間がなくて行けませんでした。 시간이 없어서 못 갔어요.
うれしくて涙が出ました。 기뻐서 눈물이 났어요.

この場合は、一部例外を除いて해서を用います。なので、とりあえず原因や理由であれば하고ではなく해서だと考えてしまいましょう。
次の例のように、「(お会いできて)うれしいです」、「ありがとうございます」、「ごめんなさい」という言葉の前に来る「~して」も原因・理由なので、上の例同様、해서を使います。

例:お会いできてうれしいです。 만나서 반갑습니다.
手伝ってくれてありがとうございます。 도와주셔서 감사합니다.
遅くなってごめんなさい。 늦어서 미안해요.

② 前の内容と後ろの内容が同じ資格で並列される場合

例:背が高くて髪が長いです。 키가 크고 머리가 길어요.
弟は学校に行き、僕は家にいました。 동생은 학교에 가고 저는 집에 있었어요.

この場合は常に하고を用います。해서にはこのような意味がありませんので注意して下さい。

③ 前の内容が後ろの内容に先立って起こるということを表す場合

これは、하고と해서の使い分けが最も難しいケースです。
まず次の例のように、하고を用いると覚えるのがいいでしょう。

例:ご飯食べて行きます? 밥 먹고 갈래요?
勉強をしてテレビを見ました。 공부를 하고 TV를 봤어요.
映画を見て、たくさん泣きました? 영화를 보고 많이 울었어요?

そして、次のような場合は、하고ではなく해서を使う、と覚えましょう。

ケース1:

例:手紙を書いて送りました。 편지를 써서 보냈어요.
パンを焼いて食べました。 빵을 구워서 먹었어요.
服を脱いで壁にかけました。 옷을 벗어서 벽에다 걸었어요.

上の例を見ると、「書いて送ったもの=手紙」、「焼いて食べたもの=パン」、「脱いでかけたもの=服」のように、前の動きがおよぶ対象と後ろの動きがおよぶ対象が同じですよね? このような場合は原則해서を用います。

ケース2:

例:図書館に行って勉強しました。 도서관에 가서 공부했어요.
うちに来て食事しませんか? 우리 집에 와서 식사하세요.

上の例で해서の形をとっている用言は가다・오다など移動を表す動詞です。また、後ろで述べているな공부하다・식사하다どの行動は、移動の結果たどり着いた場所で行われます。このような場合も原則해서を用います。

④ 前の内容が、後ろで述べる内容が「どのような状態で」起こるかを表す場合

하고と해서の使い分けが難しい今ひとつのケースが、このように前の内容が、後ろで述べる内容が「どのような状態で」起こるかを表す場合です。
ですが、この場合もまずはざっくりと使い分けをマスターするのが得策です。
はじめに、このように前の内容が、後ろで述べる内容が「どのような状態で」起こるかを表す場合は해서を用いると覚えてしまいましょう。

例:そのまま座ってお話し下さい。 앉아서 말씀하세요.
友達に会って話をしました。 친구를 만나서 얘기했어요.

ただし、次のような場合は、해서ではなく하고を用いると覚えて下さい。

ケース1:

例:カバンを持って出かけました。 가방을 들고 나갔어요.
傘をさして行きましょう。 우산을 쓰고 갑시다.
帽子をかぶって出ましたか? 모자를 쓰고 나갔어요?

上の例で、「(가방을) 들다」、「(우산을) 쓰다」、「(모자를) 쓰다」などの動詞は、衣服などの着脱に関わる動詞で、その行為を行うと行った人間(主体)の外見に変化が見られる動詞です。このような動詞を用いて「~した状態で」と言う場合の「~して」には하고を使います。

ケース2:

例:バスに乗って来ました。 뻐스를 타고 왔어요.
車を運転して来ました。 차를 [...]

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第 38 回2016年7月4日

Q. 日本語の「~に」には-에などいろいろな助詞が対応するみたいなんですが、 どんなものがありますか? (執筆者:奎星)

※ページ下の「続きを読む」から印刷用PDFで正確な内容をご参照ください。
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日本語の「~に」には、韓国・朝鮮語でさまざまな助詞や表現が対応します。「~に = -에」と覚えてしまいたいところですがそうはいきません。ここでは、初中級段階で是非ともマスターしたいものに限って、日本語の「~に」にどのようなものが対応するのか見てみましょう。

まずはじめに、次のことはしっかり覚えましょう。

① 가다・오다のように移動を表す動詞にかかる体言

- 体言が目的地となるような場所を表す場合

例:学校に行く 학교에 가다

この場合、-에のほかに-(으)로や-를/을も使えます。ただし、それぞれに若干意味が異なります。これらの意味の違いについてはまた別の機会に。

- 体言が行為を表す場合(-하다が付いて動詞になり得るもの)

例:留学に行く 유학을 가다
旅行に行く 여행을 가다

この場合、-에では言えず、-를/을を使います。初級段階で是非ともマスターしましょう。

② 되다・변하다のように変化を表す動詞にかかり、変わる対象を表す体言

例:氷が水になる 얼음이 물이 되다 (물로も可能)
春が過ぎ夏になる 봄이 가고 여름이 되다 (여름으로は不可)
白に変わる 흰색으로 변하다

되다の場合-가/이を使い、場合によっては-(으)로を使えることもあります(一番上の例)。변하다の場合は-(으)로を使います。いずれにしても-에は使えませんので注意しましょう。

③ 나누다・결정하다/결정되다のような動詞にかかり、資格・名目などの意味を表す体言

例:2つに分ける 둘로 나누다 (「2で割る」の意味も)
これを買うことに決める 이것을 사기로 결정하다
これにする 이것으로 하다 (「これでする」の意味も)

このような場合、-에ではなく-(으)로を使います。同じようなケースとして、次のような例もあります。

例:お礼に手紙を書く 감사의 인사로 편지를 쓰다
それ、何に使うんですか 그거, 어데다(어디에다) 써요?

④ 만나다・닮다・타다・향하다のような動詞にかかり、対象・方向などの意味を表す体言

例:友達に会う 친구를 만나다
父に似る 아버지를 닮다
バスに乗って行く 뻐스를 타고 가다
駅に向かう 역을 향하다 (역으로 향하다も)

このような場合、-에ではなく-를/을を使います。

以上、日本語の「~に」にどのようなものが対応するのかについて見てみましたが、大切なのは「~に = -에」のように助詞だけを一対一で覚えようとするのではなく、「~に」の後にどのような用言(動詞)が続く場合どのように表現するのか、という風に用言までをセットで覚えることです。この点はほかの助詞の場合も同様ですので、是非とも心に留めておきましょう。

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